強欲資本主義の時代とその終焉

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桜井書店, 2010 - Reference - 392 pages
この30年余りのあいだに資本主義は大きく変化してきた。新自由主義の政策イデオロギーが現実政治に浸透した国々では、金融と雇用の規制緩和が進み、それがアメリカ主導のグローバリゼーションと交錯して、ファンドマネーが世界を駆け巡る「株主資本主義」の時代が出現した。それとともに戦後、長らくつづいてきた安定的な雇用関係が崩壊し、労働者の状態はまるで19世紀に逆戻りしたかのように悪化した。本書ではこうして出現した時代を「強欲資本主義」と呼んでいる。「強欲資本主義」と化した現代資本主義の“現代性”と“多面性”を労働と消費の視点から明らかにし、ポスト新自由主義の新しい経済社会を探求する。

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