ハプスブルク・オスマン両帝国の外交交渉: 1908-1914

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南窓社, 2003 - Reference - 232 pages
ハプスブルク帝国とオスマン帝国は、ボスニア併合をきっかけに対立した後、いかなる外交関係を築き、諸問題に対応したのかを検討する。その際、これまで一般に論じられている、オスマン帝国を客体に、ヨーロッパ列強を主体とする外交史研究の形態には見られなかった、オスマン帝国自身の外交を軸に、外交交渉を明らかにする。そして、青年トルコ革命を経て、立憲制へと生まれ変わったことで逆にオスマン帝国内部が一層流動的になったという状況において、軍事衝突を回避できたボスニア危機と、回避できなかったリビア戦争、バルカン戦争そして第一次世界大戦に至る過程を検証する。

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