不平等の再検討: 潜在能力と自由

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岩波書店, 2018 - Reference - 414 pages
人間の不平等の問題は、所得格差の面からだけでは解決できない。一九九八年にノーベル経済学賞を受賞した著者は、本書で、これらの問題を「人間は多様な存在である」という視点から再考察することを提案した。「潜在能力アプローチ」と呼ばれるその手法は、経済学にとどまらず、倫理学、法律学、哲学など関連の学問諸分野にも多大な影響を与えている。現代文庫版では、参考文献を改訂し、現代の日本における不平等に関する議論を本書の視点から考察した訳者による解説を新たに付した。

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About the author (2018)

アマルティア・セン(Amartya K. Sen) 1933年インド・ベンガル地方生まれ.五九年ケンブリッジ大学で経済学博士号取得.2004年よりハーバード大学教授.1998年ノーベル経済学賞を受賞. 池本幸生(いけもとゆきお) 1956年生まれ.現在,東京大学東洋文化研究所教授. 野上裕生(のがみひろき) 1961-2012年.元日本貿易振興機構・アジア経済研究所主任調査研究員. 佐藤仁(さとうじん) 1968年生まれ.現在,東京大学東洋文化研究所教授.

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