テス上, Volume 1

Front Cover
筑摩書房, 2004 - 474 pages
19世紀末イギリス南西部、マーロット村に住む美貌の少女テス。父は酒好き。母もまた愚かしく、一家はどうしようもなく貧しい。長女のテスは健気にも一生懸命働くが、父が「一家は貴族の血を引く」と聞き込んだ時から、運命が狂い始める。金持ちの同族から援助を得ようと、使いにやられるテス。嫌がるテスを、同族だから物乞いではない、と説得する両親。こうしてテスはダーバヴィル家を訪ね、使用人として奉公することに。そして迎える“宿命の男”アレックとの出会い。運命の皮肉を容赦なく描き、“無慈悲な偶然”の存在を浮彫りにして、20世紀文学の開幕を告げた問題作。全面新訳。

Bibliographic information