異文化間ソーシャルワーク: 多文化共生社会をめざす新しい社会福祉実践

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川島書店, 2003 - Reference - 197 pages
従来、日本の社会福祉は、日本人に向けての制度・政策の枠組みの中で、日本人を援助の対象とすることが一般的であった。しかし、日本に滞在する外国人が増加し、「多文化共生社会」という言葉も定着しつつある現在、ソーシャルワークのクライエントは日本人だけではないことを認識し、制度・政策においてもソーシャルワーカーの直接的な援助においても、多文化の視点を持つことが必要になってきている。このような状況の中で、異なる文化的背景を持つクライエントに対する援助の枠組みが開発され、発展していくことが求められている。本書は、この枠組みを「異文化間ソーシャルワーク」と定義し、その理論と実践について、日本の現状と先行例と考えられる米国・カナダの現状を踏まえて、論じている。滞日外国人の生活問題という日本のソーシャルワーク分野に新しく浮上した課題を明らかにし、具体的な支援方法を示し、今後のあるべき方策について提起を試みる。

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