ミシェル・フーコー講義集成 2 刑罰の理論と制度: コレージュ・ド・フランス講義1971-1972年度

Front Cover
権力とは果たして何なのか?国家の抑圧システムの隠された起源をさぐり、フーコー権力論の源泉となった記念碑的講義。17世紀フランスに起こったニュ=ピエの反乱。この民衆運動に対する軍事的・儀式的な圧制のなかに、国家の抑圧装置としての「司法」が誕生する決定的瞬間が見て取られる。こうした「新たな抑圧システム」の系譜をさぐる試みの果てにつかみ出されたものとは?権力と知の相互に強化し合うつながり―“権力-知”の概念―を問題化し、新たな思考と実践、そして闘争の可能性を切り開いた生の思索の記録。

About the author (2023)

ミシェル・フーコー(Michel Foucault):1926年フランス・ポワティエ生まれ。高等師範学校で哲学を専攻、ヨーロッパ各国の病院・研究所で精神医学を研究する。1969年よりコレージュ・ド・フランス教授。1984年没。主著に『精神疾患とパーソナリティ』『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『言葉と物』『知の考古学』『監視と処罰』『性の歴史』がある。 八幡恵一(やはた・けいいち):1981年生まれ。現在、関東学院大学国際文化学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。博士(哲学、トゥールーズ第二大学)。訳書に、ミシェル・フーコー『ピエール・リヴィエール:殺人・狂気・エクリチュール』(共訳、河出文庫、2010年)、『ミシェル・フーコー講義集成3 処罰社会』(筑摩書房、2017年)など。

Bibliographic information