戦後随想集

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新学社, 2001 - Japanese essays - 234 pages
昭和二十一年五月、出征先の大陸より帰還した保田は、郷里・奈良桜井の実家に家族ともども落ち着き、農耕を専らとする生活を始めた。まだ三十七歳になったばかりだった。以後保田は、文壇やジャーナリズムの指弾黙殺に堪える一方、慕い集う若い人たちとともに歌会や同人誌を主宰し、再び筆を執るようになる。戦後を生きる文人としての証しを古い日本に託して語り、時として激越な筆致で戦後社会の種々相を悲しむ当時の文章は、静かな自負に満ち、予言的な示唆に富んでいる。本書は、昭和二十五年刊の『日本に祈る』以後、五十六年の死までに書かれた文章から、戦後の保田が何を思い、どう生きたかを伝えるに足る三十一篇を選んで新編集した一冊である。就中、昭和四十年の執筆になる「二十年私志」は文人の暮しを述べて、戦後の自画像のごとくである。

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