脳に刻まれたモラルの起源: 人はなぜ善を求めるのか

前表紙
岩波書店, 2013/06/05 - 124 ページ
モラル、いわゆる道徳とか倫理というと、人間に固有の客観的な理性に基づく判断だと考えられ、主観的で情動的な判断と区別される。しかし、最近の脳科学や進化心理学の研究によれば、モラルは、人類が進化的に獲得したものであり、むしろ生得的な認知能力に由来するという。脳自身が望ましいと思う社会は何かを明らかにした本。

著者について (2013)

金井良太(かないりょうた) 1977東京都生まれ.京都大学生物物理学科を卒業後,オランダ・ユトレヒト大学で実験心理学PhD取得.カリフォルニア工科大学にて,下條信輔教授のもとで視覚経験と時間感覚の研究に従事.ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)にてリサーチアソシエイトを経て,現在は英国サセックス大学・サックラー意識研究センターにて准教授(Reader).科学技術振興機構(JST)さきがけ研究員.主な研究テーマは認知神経科学からのアプローチによる意識研究と,脳科学の現実世界への応用技術の開発.著書に『個性のわかる脳科学』(岩波科学ライブラリー),共訳書に『意識の探求――神経生物学からのアプローチ』(クリストフ・コッホ著,岩波書店)がある.英語でのツイッターアカウントは「@kanair」.

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