イエスの時

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岩波書店, May 23, 2006 - 307 pages
イエスその人の経験の内実とは、どのようなものだったのか。イエスによって生きられた「時間変容の出来事」として、それを明らかにしようとする。イエスの「神の国」のイメージ・ネットワークが編まれた背後の文脈を、旧約聖書および同時代のユダヤ教黙示思想に探り、ベンヤミン、アガンベンのパウロ解釈と対話しながら、「イエスの時間」の本質を捉える。「地上に拡がりつつある神の国」という救済のヴィジョンの中心には、過去と未来、創造と終末を統合する“今”という時間経験があった。イエスの存在とその独創性を、現代の思考に移し植えようとする力作書下し。前著『イエスという経験』の姉妹篇。

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