メルロ, Volume 3

Front Cover
みすず書房, 2001 - 276 pages
1949年から1952年まで、メルロ=ポンティはソルボンヌの「児童心理学および教育学」担当の主任教授として在任、その3学年間に9つの講義をおこなった。表題作は1950‐51年度の講義録であり、いわゆる「三歳の危機」「エディプス的発達段階」以前にさかのぼって、ワロン、ケーラー、クライン、フレンケル=ブランズウィック、さらにはラカンの「鏡像段階」論文など同時代の児童心理学や精神分析の最新成果をふまえ、幼児の身体意識と他者の知覚の発達過程が精緻に分析されている。個体としての自我をひとつの均衡状態とし、相互主観性という哲学的アポリアを身体的レベルで―のちの「間身体性」の概念を予感させつつ―具体的に切り開いていくさまは、今日においても十分に説得的であり、メルロ=ポンティの全著書・論文のなかでも代表作のひとつといえる。そのほか「表現と幼児のデッサン」「映画と新しい心理学」「人間と逆行性」「他者の知覚と対話」「モースからクロード・レヴィ=ストロースへ」を収録―近隣の社会学関連を含めた心理学論集全6篇。

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