岩波講座現代医学の基礎 15 現代医学と社会

Front Cover
井村裕夫, 高久史麿
岩波書店, 2000 - 250 pages
医学と社会は相互に複雑な関わりを持っており、医学は単なる科学の一分野ではなく、常に社会とともに、人間とともに存在する。20世紀の医学の特徴は、まず医学の進歩および社会の変化によっておこった疾病構造の変貌にあろう。本書では、まず複雑化・多岐化する感染症、増加し続けるがん・糖尿病・高血圧、そして、高度工業化社会の中で新たに生じたストレスによる健康障害を取り上げ、環境汚染として注目を集めている内分泌攪乱化学物質に触れる。次に、高齢者の増加と医学の進歩によって、「死」が医学の新しい課題として登場してきたため、高齢化による疾病構造の変化、死の生物学的な意味、脳死の病態を押さえた上で、生の質(QOL)について考える。最後に、さらに、医師と患者の関係が変化し、医の倫理が大きな問題となっている現代において避けては通れない、インフォームドコンセント、遺伝子治療、生殖医療、脳死からの臓器移植を扱い、医療経済の問題についても述べる。

What people are saying - Write a review

We haven't found any reviews in the usual places.

Bibliographic information