ボクのクソリプ奮闘記: アンチ君たちから教わった会話することの大切さ

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ディスクユニオン, 2022 - Reference - 400 pages
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クソリプ=誹謗中傷の送り主に電凸!?
SNS時代の病理に〈会話〉の力で挑む!

「『論破から会話へ』。著者の変化を一言で表すとこうなる。創造的ではない論破が称賛されるいまのネット社会に一石を投じる一冊だ。くだけた文章・翻訳が読ませる」
――日本経済新聞書評(2022年10月29日)

「どんなに面倒でも、傷つくことがあったとしても、お互いの意見を一方的に言い合うこの時代に、対話は何よりも必要なものなのだ」
――山崎まどかさん書評(THE NIKKEI MAGAZINE Ai)

不愉快な日常を愉快に変えるため、不愉快と向き合う。
真似したくねぇ、とブツブツ呟きながら読みふけった。
――武田砂鉄さん推薦!

《あらすじ》
◎毎日、山のように届くクソリプ=誹謗中傷に悩まされていた著者マロンはあるとき思い立ち、コメントの送り主のひとりと電話で直接会話してみるという大胆な行動に出る。
◎自分を憎んでいるはずの相手がなにを考え、なぜ心無いコメントを送ってきたのかを知ることで、〈インターネット上のコミュニケーションが孕む問題点〉〈会話することの有効性〉について気づきを得る。
◎この前代未聞の社会実験に手ごたえを感じたマロンは次に、ネット上で反目しあっている他人同士を繋いで会話してもらうというプロジェクトを始めるのだが......。

「ボクらの生きている現代は、自分たちの敵を抹消し、破壊し支配し、組み敷いてしまうことで称賛が得られる時代なのだ。しかもソーシャルメディアなる舞台は、ボクらが上手くやればその分だけ、気前のいい響きを立てて金貨を放り投げてくれることまで約束している。そのうえこのソーシャルメディアという舞台の仕様そのものが、好都合にも、他者というものを二次元のアバターに変換してしまうようにできている。それゆえ敵を、あるいは仮想敵なのかもしれないが、とにかくそういう相手を見分けることも、極めて安直になっている。そいつらは同胞などではなく、真っ向から狙いを定めるべき同心円の的(ブルズアイ)なのだ」(本文より)

装画:YUTAKA NOJIMA
デザイン:小沼宏之(Gibbon)

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About the author (2022)

ディラン・マロンは、批評家筋から絶賛されたポッドキャスト『やつらがボクのことなんて大っ嫌いだってあんまりいうから、とりあえず直で電話して話してみた件』の司会者にして制作者だ。同番組はウェビー賞を受賞し、ディラン自身が行った2018年のTEDトーク『共感は支持ではない』のテーマにもなった。 ディランはまた、人気映画の有色人種の発話だけを繫いで編集したことで物議を醸した映像シリーズ『一語一会(エヴリシングルワード)』の仕掛け人でもある。〈シリアスリーTV〉には作家および特派員として一時期籍を置き、同局で『トランスの人たちとトイレで喋ってみた』、『戯言(ブルシット)をやめさせろ!!』や、一連の“開封の儀”シリーズの映像の司会進行、脚本、プロデュースを手掛けていた。現在はニューヨークはブルックリンで、パートナーのトッドと暮らしている。

作家・翻訳家。東京大学文学部卒。レコード会社洋楽部ディレクター等を経て作家に。 著書に『四日間の奇蹟』、『君の名残を』(以上宝島社)、『黄蝶舞う』(PHP研究所)ほか、訳書に『安アパートのディスコクイーン─トレイシー・ソーン自伝』、『フェイス・イット─デボラ・ハリー自伝』(以上ele-king books)、マット・ヘイグ『ミッドナイト・ライブラリー』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、テイラー・ジェンキンス・リード『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』(左右社)など多数。

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