かつては岸

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白水社, Jul 10, 2014 - 256 pages
「かつては岸」:島のリゾートホテルに滞在するアメリカの未亡人と、その給仕を務める半島出身のウェイター。それぞれ大切な家族を亡くした二人が抱える悲しみは、やがて島の岸辺で交錯する。「残骸に囲まれて」:1947年春。アメリカ軍による軍事演習が続くなか、島のそばに爆弾が投下される。行方不明の息子を探して、老夫婦は日本軍が遺棄していったトロール船に乗り、海に向かう。「彼らに聞かれないように」:今も現役で海に潜るベテランの海女アーリム。彼女のもとを、近所に住む日本人移民の息子が訪ねてくる。日本占領下の記憶を抱えるアーリムと、事故で片腕を失った日本人の少年は、世界や国籍を越えて心を通わせていく。「そしてわたしたちはここに」:関東大震災で孤児となり、日本から島の孤児院に送られた美弥。太平洋戦争後も島にとどまり、朝鮮戦争の野戦病院で働いている。そこに、かつて孤児院での日々をともに過ごした淳平が負傷兵として運び込まれたことをきっかけに、彼女の日々に変化が生まれていく。新世代の韓国系アメリカ人作家による、“O・ヘンリー賞”受賞作を収録したデビュー連作短篇集。

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