デカルト (Century Books―人と思想)

Front Cover
清水書院, 1967 - Philosophy, French - 209 pages

 「人と思想」は、世界の思想家の生涯とその思想を、当時の社会的背景にふれながら、立体的に解明した思想の入門書です。思想家の生涯を交友関係や、エピソードなどにもふれて、興味深く克明に記述、その主要著書を選択して、概説とその中心となる思想を、わかりやすく紹介してあります。平易な記述と生き生きとした表現を心がけ、新鮮な印象が残るように努めました。一般の方々のハンディな教養書として、また学生・生徒の参考読物として、広く本書をおすすめします。


【Century Books】人と思想 11 デカルト

レンブラントの絵に、『開いた本の前の哲学者』というのがある。この絵を見るたびに、なぜかデカルトのことを想いうかべずにおれない。デカルトは1650年、53歳で亡くなったのだから、こんな老人だったことはない。しかし、かれの生きた時代は、中世的なコスモスが破壊され、宇宙が混沌とした闇の中に深く沈んでいった時代であった。その闇の中へ、かれは光を生起せしめようとする。もちろん、恩おん寵ちょうの光ではなく、自然の光をである。自然の光によって闇の中につつまれていた宇宙をくまなく照らしだし、その構造的連関を明らかにしようとした。ルネサンス的混沌の中に沈んでいた宇宙の中に法則的秩序を発見しスコラ自然学にかわる新しい世界像を生みだそうとしたのである。つまり、カオスからコスモスへの道をふたたび歩みゆこうとしたのである。

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