若おかみの夏: 小料理のどか屋人情帖 29

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二見書房, 2020 - 296 pages
旅籠付き小料理のどか屋の二代目・千吉は両国の川開きの晩、許嫁のおようと花火見物に。大川端で二人は、小さな子を抱いて身を投げた母の姿を見てしまった。千吉は己が泳げぬ金槌なのも忘れて、大川へ...。救けようとしたものの溺れかける。おようは大声で叫んだ。あわてないで、とにかく浮かんで助けを待つように―と。だが、自らも足を滑らせて川のなかへ...。

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