アウグスティヌス『告白録』講義

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知泉書館, 2006 - 383 pages
一年半にわたって行った『告白録』講義を全面的に書き改め、独自の知見を盛り込んでなった待望の作品。戦時下の青春のなかで出合った『告白録』と『パイドン』。それは信仰と哲学への道の端初であり伴侶であった。以来60年以上にわたり、たゆむことなく行われた『告白録』ラテン語テキストとの対話。それは孤独な営みであると同時に多くの講義やセミナーで出会った「信なること」を願い求める人々との「共なる探求」でもあった。『告白録』はアウグスティヌスが回心後、十数年を経て回心の過程を思い起こし、自己を回心にまで導いた神の憐れみの業の偉大さを讃えるために書かれた。それは自己との対話であり、自己自身にも隠されたものを見出そうとする、真理である神との対話であった。そこでは神と人間との内的な本性的関係が解明され、人間一般に対する神の憐れみの業の大きさが証明される。独自の観点から、その回心を神から離れゆく「離向」と、神に帰ってくる「帰向」の過程として捉えるとともに、アウグスティヌスの東方的要素に注目し、西欧的視点とは違うわれわれ東洋の視点から新たなアウグスティヌス像を示した、著者渾身の作品である。

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