川俣事件: 足尾鉱毒をめぐる渡良瀬沿岸誌

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社会評論社, 2000 - Reference - 238 pages
1900年、利根川の川俣橋で起きた「凶徒嘯聚事件」の全貌を解く。鉱毒による“村の破壊”に立ち向かう渡良瀬農民の“抵抗”と“生”の軌跡が世紀をこえていま鮮烈に甦る。1900(明治33)年、足尾鉱毒地から徒歩で上京しようとした数千の農民は、川俣橋で阻止され、大量に逮捕された。この川俣事件は人びとを奮いたたせた。田中正造の天皇直訴、女たちだけの「押出し」、キリスト者、仏教徒、学生たちの全国的な支援運動を生みだした。そこには、被告である農民の青春、愛、誓いの日々があった。本書には、農民の手紙や日記、聞きがきで綴るドラマがあふれる。

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