コレモニホンゴアルカ: イジンノコトバガウマレルトキ

Front Cover
岩波書店, 2014 - Literary Collections - 238 pages
「これながいきの薬ある。のむよろしい。」この台詞から中国人を思い浮かべる人は多いだろう。だが現実の中国人は今、こんな話し方をしない。近代の日中関係のなかでピジンとして生まれたことばは創作作品のなかで役割語としての発達を遂げそれがまとう中国人イメージを変容させつつ生き延びてきた。前著『ヴァーチャル日本語役割語の謎』から十一年を経て“アルヨことば”をめぐる歴史の旅があらたに始まる。

Other editions - View all

About the author (2014)

金水敏(きんすいさとし) 大阪大学大学院文学研究科教授. 1956年4月大阪生まれ.1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学.大阪女子大学助教授,神戸大学助教授を経て,2001年より現職.日本語文法の歴史的変化と役割語(言語のステレオタイプ)を研究している. 著書に『ヴァーチャル日本語役割語の謎』(岩波書店),『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房)ほか,編書に『役割語研究の地平』『役割語研究の展開』(以上,くろしお出版),「シリーズ日本語史」(全4巻,岩波書店),『歴史語用論の世界』(ひつじ書房)ほか.

Bibliographic information