風をつかまえたウィリアム

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さ・え・ら書房, 2012 - 32 pages
アフリカのもっとも貧しい国のひとつマラウィでは、2001年、雨が降らず主要な農産物であるトウモロコシが育たなかった。農村にくらす14歳の少年ウィリアム・カムクワンバは家にお金がなくなったので、学校をやめなくてはならなかった。ウィリアムは、近くの図書館で科学の本に出会い、英文を一つずつ読み解いて内容が理解できたとき、自分で風車をつくろうと決心した。そして、ゴミ捨て場から拾ってきたものをつなぎ合わせて、きちんと動く風車をつくりあげた。そのおかげで自分の家に明かりがつくようになり、後には風車で水をくみあげることができるようになった。このことがラジオやインターネットで報道され、評判になると、ウィリアムは学校にもどれることになり、さらにアメリカの大学で学ぶことになった。いまは、再生可能エネルギーをつかって、村のために発電やかんがい装置をつくろうと計画している。何かを実現したいと思ったら、まず始めること、そして決してあきらめないこと...それがウィリアムの信念だ。

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