闇の中国語入門

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筑摩書房, 2024 - Literary Collections - 256 pages
「我的精神快要崩潰了(私の精神はもう限界です)」。既存の中国語教科書では教えてくれない、心と社会の闇をあらわす45の言葉から、現代中国を理解する。

「生活が苦しい(日子很??)」
「ひとりぼっちだ(很孤?)」
「もう精神の限界です(我的精神快要崩?了)」
お金の不安や競争に疲れて悲鳴を上げるのは、どの国の若者も一緒です。
一方で、こんな状況を離れて「奢求(過度の望み)」を持たず、「??(リスク)」を回避し、「没出息(意気地なし)」と言われながらも「?平(寝そべる)」ことを選ぶ人も出てきました。
経済の悪化や社会への不満、同調圧力への反発は、中国社会に新たな文化を生み出しています。心と社会の闇を表現する45の言葉から読み解く、かつてない現代中国文化論。


我的精神快要崩?了。
→私の精神はもう限界です。
?个年?了?要靠父母?活,真是没出息。
→この年齢でまだ親に養ってもらっているなんて、本当に情けない。
他因?欺?行?而失信于商??伴。
→彼は詐欺行為により、ビジネスパートナーからの信用を失った。
?灰心,人生就是??起起落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落落的。
→落ち込むな、人生には山あり谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷谷ありと言うだろう。

About the author (2024)

楊駿驍(よう・しゅんぎょう):1990年、中国生まれ。日本育ちの満州族。早稲田大学文学部卒業。同大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)、早稲田大学文学部講師(任期付)を経て、現在、二松学舎大学文学部専任講師。専門は現代中国文学とサブカルチャー。中国語、コミュニケーション学、ゲーム文化論の授業も担当する。共編著に『日中韓のゲーム文化論』(新曜社)がある。

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