隣

小林多喜二, 十和田操, 宮本百合子

ポプラ社, 2011 - Reference - 177 pages

昔は繁盛した町の菓子屋。すっかり没落し、売り物の饅頭を作る粉も無くなった。切迫した家計に絶望する「お婆さん」の苦悩は報われるのか(小林多喜二『駄菓子屋』)。髭ばかり立派だが安月給で洋服も買ってくれない父親。医者の子、軍人の子、様々な境遇の級友の間で肩身が狭い「私」(十和田操『判任官の子』)。工場勤めのサイは、集団就職で上京する弟の勇吉が心配でならず、上野駅へ向かう(宮本百合子『三月の第四日曜』)。誰もが皆、労働に明日を託して必死に生き抜いた時代の三篇。

Bibliographic information

• Title: 隣
• Authors: 小林多喜二, 十和田操, 宮本百合子
• Publisher: ポプラ社, 2011
• ISBN: 4591121674, 9784591121672
• Length: 177 pages
• Subjects: Reference / General