異聞本能寺の変: 『乙夜之書物』が記す光秀の乱

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八木書店出版部, 2022 - Japan - 290 pages
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【第一章】本書で取り上げる新発見史料『乙夜之書物』とはどのような史料で、著者はどのような人物なのか、紹介する。
【第二章】光秀の挙兵から本能寺襲撃までを取り上げる。信長襲撃のとき、光秀は本能寺ではなく鳥羽にいたなど、衝撃の記述を紹介する。
【第三章】信長嫡男の信忠が立て籠もった二条御所攻めを扱う。
【第四章】安土城占拠から山崎の戦い、坂本落城のほか、光秀家臣たちの「その後」もたどる。
【第五章】光秀の乱に直面した前田利長の動向や、信長の死を堺で知った徳川家康が断行した「神君伊賀越え」、佐々成政が厳寒期の北アルプスを踏破した「さらさら越え」、伊達政宗が死装束で秀吉との対面に臨んだと伝わる「小田原参陣」など、著名な逸話が『乙夜之書物』ではどのように記述されたのか、紹介する。
【付録】『乙夜之書物』の記述内容を一覧化した表を載せ、実際に本史料を閲覧してアクセスできるガイドとした。主な引用史料には解題をつけるなど、ブックガイドを付した。

●光秀は本能寺にいなかった―新発見の史料『乙夜之書物』を徹底解読し、戦国史最大の謎に迫る。
●本能寺の変に関するあらたな情報を提供する『乙夜之書物』。確たる同時代史料が限られる中で、今後の研究に資する貴重な内容を数多く収録する。本能寺での戦いがどのように行われたのか、そこに至るまでに光秀はどのように動いたのか、変後の情勢など、本能寺の変を再検討するうえで必読の史料。
●本能寺の変(光秀の挙兵)だけでなく、山崎の戦いや坂本の落城(光秀方の滅亡)までも記述。本書では本能寺襲撃だけをことさらに取り上げるのではなく、光秀の反乱全体で再検討する。

新発見史料『乙夜之書物』と著者・関屋政春
『乙夜之書物』は、加賀藩の兵学者であった関屋政春(1615-1685)が寛文9年(1669)から11年にかけて自筆で著した、3巻3冊にわたる書物である。関屋家で秘蔵され、明治時代初期に旧加賀藩主家に献上された。現在、金沢市立玉川図書館近世史料館の加越能文庫が所蔵する。
関屋政春が見聞したおおよそ524条に及ぶエピソード集で、内容は極めて多岐にわたっている。時に話の出どころも合わせて箇条書きされており、惟任光秀の乱などをはじめとして、関ヶ原合戦や大坂の陣に関する記述など、戦国時代に関する興味深い情報を数多く含む。他人の談話を聞き、これを書き留めた「聞書」に属するが、備忘的な記述も散見するなど、覚書の要素をあわせ持つ。
著者の関屋政春は美濃国野村(現岐阜県大野町)領主の織田長孝の家臣であった関屋佐左衛門の子で、加賀前田家三代の前田利常に仕えた中級家臣で、加賀藩内有数の知識人でもあった。

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About the author (2022)

萩原大輔
1982年生まれ。富山市郷土博物館主査学芸員。
〔主な著作〕
『武者の覚え 戦国越中の覇者・佐々成政』(北日本新聞社、2016年)
『謙信襲来 越中・能登・加賀の戦国』(能登印刷出版部、2020年)

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