- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167502041
感想・レビュー・書評
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「別の次元で動く」というのは、人を行動に駆り立てる原動力のようなものについて考えるとき、論理的思考というのはきわめてやわなものじゃないか
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事件当時、生まれて間もなかったこともあり記憶はほとんど無い。
アンダー・グラウンドと一緒に読み進めてきたが、一足先に読み終わった。
「オウム」と一括りにするのではなく、個人を見れば、当然一人の同じ人間であることに気が付く。
河合隼雄氏との対談も必読。 -
『アンダーグラウンド』では1995年地下鉄サリン事件の被害者インタビューで構成されていたが、本作品はオウム元信者インタビューで構成されている。興味深いのは前者は傍聴に徹していたのに対し、本作品では積極的にインタビュイーと議論し反論している点だ。ひょっとすると村上氏は『アンダーグラウンド』で事件への関与が高まり被害者サイドに感情移入した結果なのかもしれない。中立性はやや薄まりながらも問答は興味深い。何か圧倒的な空虚めいたものに挑む村上氏の姿を感じる。
同書に収録されている河合隼人氏との対談で「内部に善を求めると外部に絶対的な悪が必要となる」という話が印象的であった。 -
ナチスドイツのアイヒマンが村上春樹の別のフィクションの本で登場したことがあったと思うが、悪について考え始めたのはオウムのインタビューからなのか。オウム信者は世界を重箱のように捉えることができておらず、話してみると「いい人」という印象をもつらしい。人として豊かに生きるための想像力ってどうやって培えばいいんだろうな。自分への問いかけとして。
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オウム真理教にいた人たちへのインタビュー。
オウムの人たちは、世の中の矛盾をなあなあにしたくない人たち、自分の心の醜さをなくして平穏に生きたい人たちが多かったのだろうな、と思った。
自分も当時成人していたら、もしかしたら初期のオウムに魅力を感じたかもしれない、と思う。 -
オウム信者へのインタビューと河合隼雄氏との対話
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悪 とは?
物語とは?
河合隼雄
林郁夫
の著作も気になる。
『アンダーグラウンド』、『1Q84』と合わせて読んで、内容が複層的に読める。 -
自分的には斬新な1冊。洗脳なのか、環境なのか。明日は我が身的な思いが、アンダーグラウンドより強く感じる内容だった。
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再読。世代としてオウム関連の書籍は出来るだけ目を通すようにしている。